【砂丘桃】江戸時代末期から栽培されている幻の桃

【砂丘桃】江戸時代末期から栽培されている幻の桃

2025年3月11日

砂丘桃とは

 新潟県刈羽(かりわ)村の特産品である「砂丘桃(さきゅうもも)」。江戸時代末期から、刈羽村の砂丘地で栽培されていることから、この名前がついています。

 砂丘地は水はけが良く、日の照り返しが強いため、より甘い桃が育ちます。栽培農家数の減少から生産量が少ないことや、評判が良くすぐに売り切れてしまうことから、希少で手に入れるのが難しいフルーツです。

一般的な桃との違いは?

 一般的な桃の糖度が13~15度であるのに対し、砂丘桃の糖度は半分が15度以上で、中には18~20度と大幅に高い数値を表すものもあり、一般的な桃よりも甘いことが分かります。

 一般的な桃の旬は7月から8月で、砂丘桃の旬は7月下旬から8月上旬で、時期はほとんど変わらないものの、期間が一般的な桃に比べてやや短くなっています。これもまた、手に入れるのが難しいことの要因ともなっています。

品種/項目糖度
一般的な桃13~15度7月~8月
砂丘桃半分が
15度以上
7月下旬~
8月上旬

美味しい桃を選ぶには?

 ふっくらと丸みがあり、左右対称で全体的に綺麗な形をしているもの、赤く色づいているものを選ぶと良いでしょう。濃い色をしている部分に白い斑点が出ているものは、より甘いでしょう。

 また、熟すと強い香りを放つので、買ってすぐいただく場合には、より香りの強いものを選ぶと良いでしょう。袋や箱越しでも香りが伝わるくらいのものが美味しいので、是非香りもチェックしてみてください。

どこで買える?

 刈羽村宿泊交流センターピーチビレッジや、村内のコンビニ、スーパーなどでお買い求めいただけます。また、村内で軒先販売を行っている場合もあります。さらに、刈羽村宿泊交流センターピーチビレッジでは、オンライン販売も行っています。是非チェックしてみてください。

ピーチビレッジ刈羽オンラインショップ(外部サイト)

桃にはどんな栄養素が含まれている?

 桃は意外と他のフルーツに比べて、低カロリーで低脂肪、低糖質です。桃には、ビタミン(C,E)、カリウム、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。

 ビタミンCは、抗酸化作用*¹があり、がんや動脈硬化などの生活習慣病や、老化の予防に期待できます。また、免疫細胞の働きを助けることによる免疫力向上や、メラニン生成を抑制することによる、肌のシミやそばかす、日焼けなどの肌トラブル緩和にも期待できます。

 ビタミンEは、強い抗酸化作用*¹があり、細胞の酸化を防ぐため、ビタミンC同様に老化の予防に期待できます。また、代謝機能をサポートし、脂肪燃焼を促進する働きもあります。

 カリウムは、体内の水分や塩分のバランスを調節するため、高血圧予防やむくみ予防に期待できます。

 食物繊維は、整腸作用による便秘の解消や、食べ過ぎ防止、コレステロールの吸収抑制に期待できるほか、血糖値上昇の抑制にも期待できます。

※抗酸化作用*¹・・・がんや動脈硬化などの生活習慣病や老化の原因となる活性酸素による、酸化反応(細胞が不安定になり、変形や破壊を引き起こす状態)を抑制する働き。

終わりに

 砂丘傾斜地での栽培は、水はけが良く、日の照り返しが強いため、より甘い桃が育ちますが、作業がきつく、生産量が少ないです。また、評判が良くすぐに売り切れてしまいます。

 さらに、栽培農家数の減少や栽培者の年齢が上がって来ていること、後継者不足であることにも、課題が残ります。

 年々希少価値が高まってきている「砂丘桃」。加工せずにそのまま販売しているだけではなく、すぐ味わうことのできる”砂丘桃ジュース”も販売されていることがあります。

 見かけた際には是非ゲットして、”幻の桃”を味わってみてください!

桃2つとカットされた桃1皿分
※画像はイメージです。(画像引用:photoAC)

※アイキャッチ画像はイメージです。(画像引用:photoAC)